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プロフィール

名前:藻川 芳彦(8期生)

卒業年:1977

学部・学科:文学部 社会学科

勤務先:伊丹市昆虫館

役職:伊丹市昆虫館 職員/(公財)日本自然保護協会 自然観察指導員/追手門学院大学校友会理事(総務委員会委員長)

ホームページURL:http://www.itakon.com

Facebookアカウント:【伊丹市昆虫館】

 

少年の頃の興味や大学での学びから、

様々な場で活躍するナチュラリスト。

 

 幼い頃の興味やワクワクする楽しい記憶。これがその後の人生に影響を与えることも少なくはありません。藻川さんも、その1人。ほとんどの男の子が一度は通るであろう虫捕りに夢中になった楽しい記憶が残り、中学、高校と生物部で活動。大学では少し違うところにも目を向けてみようと、社会学科に入学し、地理歴史研究会へ入りました。

 「大学ではこの部活での思い出が強いですね。授業でもフィールドワークはしていたんですけど、部活のフィールドワークで瀬戸内海の小さな島へ行き、地理や歴史を研究しました。フェリーに乗り遅れると島へ戻れなくなったり、近所の人が寄り合って歓迎してくれたり。今まで出会ったことがなかった島の生活を目の当たりにして、びっくりもしたし、興味深かったです。貴重な経験をさせてもらいました」

 大学卒業後は、ゼミの杉本先生の勧めもあって、そのまま追大の職員に。藻川さんはその後、37年間勤めました。「この大学に出会って、学んで、職員までもさせてもらったことで培ったものは大きいです。物事を柔軟に考えるようになったり、いろんな切り口から物事を見られるようになったり。いろんな地方出身の人やいろんな世代の人と話す機会がたくさんあって、いろんなつながり、いろんなタイプの人とふれ合うことで、視野が広まりました。とてもありがたい出会いでした」

 大学職員を退職後は、縁あって2014年から伊丹市昆虫館の職員に。「子どもを連れてイベントに参加するなどよく昆虫館に行っていた中で、2004年に友の会ができるという時に、立ち上げの準備をいろいろ手伝ったんです。そこから友の会の運営委員もしていたので、長年の付き合いになりました」。現在は友の会の運営業務全般や教育普及活動の一環を担ったり、イベントの開催やサポートなどを行っているそう。追大での授業も毎年受け持っているんだとか。「幼い頃に楽しんだ昆虫への思い出も大切にしながら、趣味と実益を兼ねて好きなところで働かせてもらっているなと思います。楽しいですね」と、藻川さん。ナチュラリストとしても活動をしていて、自然観察指導員として勉強会や観察会に参加したり、とある企業が社会貢献活動の一環として発刊している冊子に、関西ゆかりの有識者メンバーの1人として毎年寄稿したり。博物館のマネジメントにも目を向け、小規模ミュージアムネットワークの会でのフリーディスカッションに参加もしているそう。「昆虫も景色も含めて自然が好きで、知らないことを知っていけるのが楽しいんです。この魅力を多くの人にも伝えたいと、いろいろな活動をしています」

 また追大職員の頃から20数年、このLinkAを発行している校友会の役員としても活動している藻川さん。「意外なところで卒業生と出会ったり、よく行っていた飲み屋のご主人が卒業生だと分かったり。卒業しても追大の名前は一生ついて回るので、卒業生には追大に対する熱い思いを持っておいてほしいなと思います。追大卒業生として胸を張れるよう、それぞれの分野でがんばってほしいですね。そうしていたら卒業生同士でつながることもあるし、私自身、大先輩や若い人とつながれたのは、この校友会に関わっていたからこそ。もっと多くの人にも、校友会の活動を一緒に楽しんでもらえたらと思います」

 興味あることは一生勉強していくべきだということを、追大で学んだという藻川さん。「昆虫館のことをもっと知ってもらって、たくさんの人に来て楽しんでもらえたら」と、少年の頃からの興味を大切に活動し続ける藻川さんのこれからにも、期待が高まります。