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プロフィール

名前:鮑 悦初(8期生)

卒業年:1977

学部・学科:経済学部 経営学科

勤務先:株式会社廣記商行/

役職:取締役会長

ホームページURL:http://koukishoko.co.jp

Facebookアカウント:株式会社 廣記商行

 

世の中に、悦びの循環を。
中華食材を通じて豊かさを拡げる、
悦びのクリエイター。

 

赤い缶に黒くて強い文字、そしてほほ笑むおじさんの絵でおなじみの、人気中華スープの素「味覇(ウェイパー) 」。一度はスーパーで見かけたことや、自宅の冷蔵庫に入っているという人も多いのでは?この「味覇」でおなじみの会社・廣記商行の会長である鮑さんは、追大の卒業生です。 華僑の3世として神戸の中華街・南京町で生まれ育った鮑さん。物心ついた頃から両親が中華食材の卸業で忙しく商売をしているのを見て育ち、高校卒業後に手伝い始めました。しかし、やはり大学へ行きたいとの思いから勉強し直し、追大に入学。家業の手伝いと学業との二足のわらじをはいて、多忙な毎日を過ごしました。 「だから、大学での思い出が…正直少ないんですよ」と笑う鮑さん。「すでに自分の配達担当も持っていたので、会社のトラックで大学へ行って、終わったらそのまま配達に行くような毎日でした。その姿をゼミの言美先生が見てくださっていたのか、とてもよくしていただきました」と当時をふり返ります。 卒業後は再び家業に打ち込み、36歳で社長就任。中国での貿易商談会に毎年参加して輸入業務も行っていたので、貿易会社として「パンオーシャン」を設立しました。さらに美味しい中国の料理を日本で再現したいとの思いから、レストラン事業もスタート。また縁あって中華菓子・月餅を製造する会社も運営。中華食材を基本とした現在の廣記商行グループへと会社の規模を拡げました。 会社の規模が拡がり、大変なこともあるのではと問うと「社員が増えていくと、視点や価値観を共有することが大切だと感じました」とのこと。そこで鮑さんは「悦びの創造」という企業理念を掲げました。何のために仕事をしているのか、何のために働いているのか、会社の存在価値は何なのか。「これを考えている時、『悦初』という自分の名前が目に入ったんです。これだ、“悦びファースト”なんだと、『悦びの創造』に気付きました」。 最終的には社員とその家族の悦びを体現する、そのためには会社が発展繁栄し続けなければならない、そのためにはお客様から強く必要とされる存在でなければいけないし、お客様が繁盛しなければ自分たちの繁盛もない。みんなの悦びを体現するために、自分たちは動くのだと。「この思いで、営業マンは『○○コース、お客様の繁盛のお手伝いのために行ってきます』と言ってから出かけているんです。このひと言で、自分は何のために今から動くのかが、自分の中で再確認できているようです」 この社内での視点や価値観の共有について、廣記商行の社長を受け継いだ山下さんは「会長はよく当て字をするんです。仕事も『志事』と。何事にも、意味や目的を持ちなさいと言われる。無駄な仕事は『死事』だと。自分たちが目指すのは『志事』ですよと。また、数字や具体的な戦略戦術の細かい話はされないけれど、しっかり自分で考えて動く『考動』をしなさいともよく言われます。こういう当て字で分かりやすくして言葉で示されると社員も理解しやすく、理念をみんなで大切にしていけているように思います。『企業は人なり』ということで、一番大切な人財育成を常にされているように感じますね」と鮑さんのことを話します。 そんな鮑さんの今後目指すものは、「少しでもみなさんのお役に立てて、悦びの創造ができたらと思います。お客様から必要とされ続ける強い会社を目指して、自分の名前のとおり『悦びファースト』で、悦びを創造し続ける存在でありたいですね」。お客様に、社会に、そして社員や会社に。鮑さんの目指すものは悦びの循環を生んで、きっと今後もたくさんの笑顔の花を咲かせるに違いありません。