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プロフィール

名前:山下 貴弘(43期生)

卒業年:2013

学部・学科:心理学部 心理学科

勤務先:山口大学 地域未来創生センター

役職:COC+学生キャリア教育コーディネーター

ホームページURL:http://www.yamaguchi-u.ac.jp/coc-plus/_6620.html

Facebookアカウント:山下貴弘(takahiro yamashita)

 

人と人をつなげて、幸せな
社会づくりを目指すコーディネーター。

 

 着物姿がトレードマークだった学生というと、覚えのある人もいるのでは?それが、この山下さん。同時期にキャンパスライフを送っていたほとんどの人に、顔が知られていたそうです。なぜ着物で大学に来るようになったのかと尋ねると「いつも着物姿の知人の考えを聞いて、日本人として僕も一度着てみようと試したら、いつの間にかこれが当たり前になっていたんです」とのこと。今やどこへ行くのも着物姿で、草刈りやスキーまでも着物で楽しむんだとか。

 そんな山下さんは、いつも周りの人や社会のことまで広く見て疑問があれば自問自答し、道先を見いだして進んできました。「自分と関わるいろいろな人を見ていて、たくさんお金があっても幸せでない人も多いし、身体をほぐしても心が軽くならない人がとても多かった。これは世の中がおかしくなる、心の問題をなんとかできないかと考えて、心理学を学ぼうと思ったんです」。この想いで追大へ入学してキャンパスライフを送る中でも「本当にこれでいいのか?」と考えることが多々あったそうで、それを先生に話したことがきっかけとなり、追大での学生FD(Faculty Development)の創設メンバーとして活動を始めました。大学をもっとよくするために『しゃべり場』という教・職・学の三者が対話する場を設けたり、学生参画型の授業づくりをしたり。「この活動のことを学会で何度か発表もしましたし、他大学から呼ばれて講演をしに行ったこともありました」。中でも追大で学生FDの全国大会を開催したことが印象的だったそうで「全国から400人くらいの学生や教職員が追手門のホールに集まって、圧巻でした。そのプログラム作りやアテンドなどを全て自分たちでしたことは、いい経験になりました」とのこと。「こういう動きができたのは、『独立自彊・社会有為』の建学の精神の影響が大きかったと思います。この言葉と考え方から社会のために何ができるのかを絶えず問いかけられていると思って行動していて、今の自分の活動にもつながっています」

 学部・学年を超えた仲間とともに取り組んだ学生FDを通じて、教・職・学がつながる魅力や価値に気付いたという山下さん。「卒業を控えて社会を見渡したら、いろんなものが別々に動いているように感じたんです。それで、教・職・学が連携する活動で培ったものを社会に活かしたら、もっと良くなるのではと思って」と、企業、自治体、学校の産・官・学が連携した、次世代を担う人財育成に取り組む社団法人に在籍。起業家教育やビジネスプランコンテストなどの、企画運営に取り組むようになりました。

 そんな活動をする山下さんのことを知った山口大学から声がかかり、現在はステージを山口に移動。地域と大学が連携した教育プログラム作りを行い、地域を盛りあげる活動をしています。また、山口大学の大学院にも進学し「人と人がつながる価値を実践して体感してきたけれど、今度はその仕組みを研究で理論づけてつないでいきたいと思っています」と話す山下さん。企業と一緒に島の開発や商品開発をしたり、若手経営者を集めた勉強会をしたり、次世代を担う子ども達を支えるボランティアをしたり。「自分でも何屋さんかわからない時があるんです(笑)。けど、学校を核として地域社会をよくする基盤やモデルを作っていきたいと思っています。学生と企業、地域をつなぐ仕組み作りもしていきたいので、いろんな方にこれからもぜひお声がけいただきたいです」

 豊かな心があふれるよりよい社会へ向けて、山下さんの活動はこれからますます活発になっていきそうです。